技術資料
U6#系ミニキャブにタコメータを装着




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ご多分に洩れず、三菱ミニキャブにもタコメータは付いていません。
タコメータを付けたいと思えば、基本的に同じ車の「タウンボックス」からメータパネルを移植したり、後付けのタコメータを装着したりする方法が考えられます。
しかし、ミニキャブのECUから出ているエンジン回転信号は電圧が低く、普通の後付けタコメータではうまく作動しないようなのです。
かといって、タウンボックスのメータを移植すると、非常にすっきりまとまり、作動もするようですが、積算走行距離が正しく表示されないという問題も生じてきます。
この電圧が低いという問題を解決するのに、例えば日本精機さんところでは、レブアダプターというパーツをECUとメータの間に接続して作動させているようです。

最近ここメイツの掲示板に「U61V」にタコメーターをつけたいという書き込みがあり、いろいろ情報提供もありました。
その情報のなかで、日本精機さんのタコメータで、コントロールユニットの必要なリンク式ではなく、単独で作動するBFタコメータシリーズがあることが分かりました。
この製品のコメントを読んでいると、「レブアダプター内蔵」の文字が。期待に胸を膨らませつつ、ついに重い腰を上げて我が実家の2007年モデルミニキャブトラックにタコメータを装着することにしました。



準備品です。
BFタコメータは、80Φで9000回転のもの、スピードメーターの色に合わせホワイト発光のものを選びました。品番[DF07401]です。
あとは接続に必要と思って用意した接続金具類です。しかし結局使ったのは、6極カプラと、分岐用に10センチ程度のコードが4本にギボシメス端子4個。タコメータ付属のコードにギボシオス端子6個。アース用に20センチ程度のコードとその両端にアース端子とギボシメス端子。分岐金具は別に買って準備していましたが、5つほど製品に同封されていました。
工具としては、タコメータの基台を留めるプラスドライバ。端子を圧着する電工ペンチ。分岐金具を挟むのに大き目のプライヤー。あと、百均で手に入れたワイヤストリッパがいい仕事をしました。



取付位置はかなり迷いました。視認性からするとメーターベゼルの左側か?しかし、ダッシュボード中央のくぼみに干渉するためちょっと不便になる。
メーターベゼルの右側にはブレーキフルードのメンテナンスリッドがあり、ここに装着すれば簡単に脱着できるようになるので、ここに決めました。



付属の説明書には配線を先に作業するように書いてありましたが、まずメンテナンスリッドに固定し、付属コードを適当な長さに切って6極カプラを付けました。ただしこのままではコードが挟まって固定できないので、1ヶ所コードを通す切り込みを入れておきました。



配線

タコメータ本体からは6本の配線が出てきています。
1)赤色線:常時電源
2)黒色線:アーズ
3)橙色線:イグニッション
4)白色線:イルミネーション
5)水色線:回転信号(レブアダプター要車用)
6)青色線:回転信号(レブアダプター不要車用)



このうち、常時電源とイルミネーションは、カーオーディオの取付の要領でパネルを引き抜いて外し、ハーネスを辿って分岐しました。
同時にアースをカーオーディオと同じ位置に接続しました。

イグニッションと回転信号は、ECUのコネクタからの配線から分岐しました。



ECUの位置ですが、助手席の前のグローブボックスの奥にあります。まず念のためボックスの中身を空にしておきます。開くと止まりますが、もう少し力をかけると止めが外れます。下側は掛かっているだけなので上に引っ張ればグローブボックス一体が取り外せます。
奥の方にECUのコネクタが見えます。縦になっているのですが、イグニッション[IGN]と回転信号[TA]は図のとおりの場所から分岐しました。ちなみにイグニッションは赤色の太い線、回転信号は水色の線です。

そして、回転信号の配線に、タコメータからの水色線を接続すれば、配線は完了です。使わなかった青色の線は、しっかり絶縁しておきましょう。



装着のために外したものを元通りにして、装着は完了です。

さて、何とか装着したタコメータですが、80Φが大きくて小恥ずかしい気もしますが、親父も兄貴もとても気に入っているようです。
元から付いていたらこんな作業は不要なのに、と思うのですが、次期ミニキャブに期待したいと思います。

<2009年9月22日追記>

いろいろ検索していましたら、日本精機さんがなかなか売ってくれなかった「レブアダプター」と同じ役目を果たす部品が、三菱純正で存在するらしいことが分かりました。
部品番号「MB991799」ハーネスタコ
だそうです。
これさえあれば、日本精機さん以外の、たとえば中古のタコメータを手に入れてきても、動作するものと思われます。


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